用語集

コアコンピタンス(Core competence)

コアコンピタンスとは、企業内部で培ったさまざまな能力のうち、競争のための手段として最も有効なもの、すなわち、顧客に対して、他社には真似のできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力をいいます。

故意

自己の行為により、他人の権利を侵害することを知っていながら敢えて行うことです。

合意された手続業務(Agreed-upon procedures engagement)

業務実施者が、主題に責任を負う者又は特定の利用者との間で合意された手続に基づき発見した事項のみを報告する業務をいいます。これは、実施される手続が主題に責任を負う者又は限られた利用者との間の合意によって特定されるため、業務実施者が自らの判断により証拠を入手しないこと、及び、手続の結果のみが報告され結論が報告されないことから、保証業務の定義を満たしません。

公益通報者保護法

公益通報者保護法とは、2006年4月に施行された公益のために通報を行った労働者に対する解雇等の不利益な取扱いを禁止する法律です。

公開会社

会社法上、公開会社とは、発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社のことをいいます。種類株を発行している会社(種類株式発行会社)で、一部の種類株にのみ譲渡制限を付した場合でも、公開会社となります。

公開鍵インフラストラクチャ(Public Key Infrastructure)

ネットワーク上で公開鍵暗号技術を応用して構築されるセキュア通信を実現するための環境をいいます。

工業所有権

工業所有権とは、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の総称のことをいいます。

合資会社

経営を担う出資者と出資を行い経営も担う出資者に経営を委任する出資者とから構成される会社のことをいいます。経営を担う出資者は、無限責任社員と呼ばれ、無限連帯責任を負い、一方経営を委任する出資者は、有限責任社員と呼ばれ、有限責任しか負いません。

工事進行基準

工事進行基準とは、工事の進行度合いにより収益を計上する基準のことをいいます。

公示地価

公示地価とは、地価公示法の公示価格をいいます。なお、国土交通省が1月1日現在の価額を発表しており、公共用地の買収の際等の使われます。

更正管財人

更生管財人とは、会社更生法に基づく会社更生手続を開始するにあたり、倒産企業の経営者に代わり、財産を管理し、法的手続に従って債権者への財産の公正・公平な配当を行っていく管理人です。なお、更正管財人は、更生手続開始決定に伴い、裁判所によって専任されます。

合同会社

合同会社とは、日本版LLCとも呼ばれ、有限責任事業会社のことで、所有と経営を分離しないながらも株式会社のように出資者が有限責任しか負わない組合形態のことをいいます。

行動指針

経営理念等を踏まえ、すべての役職員が共有すべき独自の価値観や取るべき行動の基準を文書化したものです。

後発事象(Subsequent events)

期末日の翌日から監査報告書日までの間に発生した事象をいいます。

抗弁権

抗弁権とは、保証債務者が債権者に対して行える主張のことです。

合名会社

出資者が経営を担う会社形態のことをいいます。出資者は全員無限連帯責任を負います。

コード比較法

あらかじめシステム監査人によって検証されたプログラムと監査対象プログラムとを、コーディングのレベルで1行づつ比較して、監査対象プログラム改竄の有無(ロジ ックの正確性)を確認する技法です。

コーポレートファイナンス(Corporate finance)

コーポレートファイナンスとは、企業価値の最大化を図る上で、いかに資金を調達し、投資すればよいかを金銭的側面から検討・実行する活動、又は、企業の財務活動のうち、事業に必要な資金を金融市場から調達するための活動の総称のことをいいます。

コールオプション

基礎商品を満期日までの期間内にあらかじめ定められた権利行使価格で買い付ける権利のことをいいます。

ゴールデンパラシュート

敵対的M&Aに対抗する防衛策の一つで、敵対的買収を仕掛けられた場合に、企業が経営者に高額な退職金を支払う契約をしておくことをいいます。

子会社

子会社とは、法人が他の法人の議決権の過半数を握っているといった形式に関わらず、営業関係や人事などを総合的に勘案して実質的に支配していると見做される場合における当該被支配法人をいいます。

国債

国が発行する債券で、償還期限により分類すると、超長期国債(15年、20年、30年)、長期国債(6年、10年)、中期国債(2年、3年、4年、5年)、短期国債(1年、6か月)、政府短期証券(3か月)などがあります。

国際会計基準(International Financial Reporting Standards)

国際会計基準審議会が公表する国際財務報告基準をいいます。

国債先物オプション取引

国債先物取引を対象とするオプション取引を国債先物オプション取引といい、オプションの権利行使を行うと国債先物取引が成立することになります。

国債先物取引

国債証券を取引の対象とする先物取引のことをいい、受渡決済期日までに転売・買戻しを行った場合には差金の授受により決済が行われます。

国債のリオープン方式

国債のリオープン方式とは、国債の発行に際して、既発債と同一のクーポン及び元利払期日を設定し、同一の回号を付すことにより、発行時からその国債を既発債と同一銘柄として取扱うものです。

個人情報保護法

個人情報保護法とは、2005年4月に施行された個人情報保護に関する法律のことで、特定の個人を識別できる情報を5,000件以上有するなど諸条件を満たす者に対して、本人の了解なき場合における個人情報の流用、売買、譲渡、及び、不正利用に対する規制を設けるものです。

コストアプローチ

企業買収における主たる企業評価方式の一つで、純資産価値を基準とするアプローチのことをいいます。

誤謬(Error)

財務諸表の意図的でない虚偽表示をいい、金額又は開示の脱漏が含まれます。

誤謬摘示機能(editing control)

業務処理の過程で誤謬や不正が発生した場合にそのことを速やかに検知し、報告・警告する機能です。

コベナンツ

本来は特約条項という意味であるが、ローンアグリーメント等の財務制限事項(financial covenant) の意味で、用いられることが多く、債務者のある財務指標が一定基準を外れた場合、債権者から債務不履行 (default) 宣告をされたり、金利上昇等のペナルティを課されたりします。

コンピュータ利用監査技法(Computer-assisted audit techniques)

監査のツールとして、コンピュータを利用して監査手続を実施するための技法をいいます。

コンプライアンス委員会

形骸化しがちな取締役会に代わり、コンプライアンスに関して経営レベルで実質的に取り組める会議体として設置されます。役割は、企業によって異なりますが、取締役会から正式な権限委譲を受けた会議体であって、経営レベルでコンプライアンスに関する事項を専門に協議し、意思決定を行う主体と位置づけられることが一般的です。